理事長あいさつ

古川理事長の写真

 

 世界中で新型コロナウイルスが猛威を奮い、多大な影響を及ぼしています。感染症に罹患された皆様に謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早く終息し、穏やかな日常生活が戻りますことを心より祈念申し上げます。

 ○グローバル時代に求められる新しい青少年教育を

 この度、理事長に就任いたしました古川 和と申します。スタートラインは育児に追われる主婦でしたが、環境教育、自然・科学の体験教育に関わる民間団体を立ち上げ、大学での教鞭も取りつつ青少年教育に携わってまいりました。
 当機構が「体験活動を通した青少年の自立」をスローガンに利用者の皆様が安全安心な環境で活動できるよう、日々創意工夫をし、自然へ畏敬の念、人と人との豊かなかかわりや実体験の大切さなどを伝え、未来を担う青少年を育む青少年教育のナショナルセンターとしての役割を果たせるよう努めてまいります。

 

 日本の青少年を取り巻く環境は大きく変化し、グローバル化やIT化が進む中、コミュニケーションの取り方や他者との交流の在り方が変わり、さらには人工知能によって社会の価値観も大きく変容しつつあります。コロナ禍が追い打ちをかけ、若者は今、様々な不安やストレスにさらされています。この現状を打破するため、今こそ青少年教育の力が必要であり、新しい青少年教育を目指して、学校教育や関係機関・団体等とこれまでに増して連携を促進し、青少年の健全育成に取り組んでまいります。
 当機構の青少年に関する調査及び研究からも豊かな自然、人,社会と触れ合う体験活動が、青少年に自立心や協調性、道徳心、他人を思いやる心、社会で生き抜く力、チャレンジ精神を育むことが明らかになっています。
 SDGsを推進し、一人でも多くの青少年が日本の未来にコミットし、社会に対して主体性をもってかかわり、幼い子や社会的弱者といわれる人々、障害を持つ人もそうでない人も多様な人が交わることができる施設となること、グローバルでダイバーシティな視点を有する機構を目指してまいります。

 ○幼児から青年まで幅広い年齢層にむけて

 当機構は海・山・川等の自然あふれる全国各地27の地方施設(国立青少年交流の家・自然の家)と、国立オリンピック記念青少年総合センターの計28か所に教育施設を有しており、それぞれの立地条件を活かした特色のある活動を展開しています。すべて合わせますと8,200,638.32㎡、東京ドーム約175個分となります。これらの施設では、これからの社会を生き抜く力を育てるために必要な自然体験活動、集団宿泊活動をはじめ、多様な体験活動の機会と場を提供し、多くの方にご利用いただいています。
 当機構は、我が国の青少年教育の振興及び青少年の健全育成を目指しており、その実現のために様々な取組を行っています。様々な体験活動の場や機会の充実を図る「体験の風をおこそう」運動と、各地の教育拠点を中心に、社会全体で青少年の基本的生活習慣を推進する「早寝早起き朝ごはん」国民運動を長く実施してまいりましたが、機構の事業として社会に周知される運動となっています。これらは、子供の頃に体験活動をした経験が多いほど、大人になった時の資質や能力が高くなる傾向があることや、生活習慣が身についている子供ほど、自己肯定感等の能力が高くなるといった当機構の調査結果を基に取り組んでいます。
 また、全年齢期に応じた取組として、幼児期からの体験活動の推進、学校教育における教科等と関連付けたプログラム開発と提供、高校生を対象とした体験活動顕彰制度の実施などを進めています。そのほか、読書活動の推進と共に絵本専門士養成講座、教員免許状更新講習等の青少年の体験活動に関わる指導者・ボランティアの養成等や、経済的に困難な状況にある青少年を対象とした支援事業等にも積極的に取り組んでいます。
 さらに、国の政策実現に向けた取組として、国土強靭化への対応やESDの推進、地域との連携・協働の推進による地域貢献等の取組も進めているところです。

 今後も、学校をはじめ、様々な機関・団体・企業等、そして地域の皆様ともさらなる連携をしながら、より多くの青少年に安全安心な教育環境を提供し、青少年教育のナショナルセンターとしての機能の充実に努めてまいりますので、当機構の事業運営にご理解・ご協力をよろしくお願い申し上げます。