冬の森を探検しよう

はじめに

 冬の森では、さまざまなおもしろいことや不思議なことに出会うことができます。雪の白さや積もった雪の高さがあるから、いろいろなものが見えてきます。それは、冬の森の中で生き続けている動物・植物たちの営みです。

準備するもの
  ・暖かい服装 ・手ぶくろ ・長ぐつ ・帽子 ・双眼鏡

注意すること
  ・必ず大人の人と一緒に活動しましょう。

内容

◎ 雪があるからみることができる!! ◎

1.真っ白な雪だから・・・・  いろんな跡  動物がいることの証

雪の上では、動物のふんや足跡を見ることができます。
土の上よりも雪の上の方が、よりわかりやすいです。
真っ白だから、色もはっきりとわかります。
また、動物の足の指の数まで見ることも
できます。
実際に動物に出会うことはまれですが、こうした動物の足跡やふんから、本当に動物がこの冬の森の中にいるということが目で実感することができます。
動物の足跡やふんは、動物の存在の証です。

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「これはなんのあしあと?」
 ・・・・・・「ウサギです」
「どっちにあるいているのかな?」
  ・・・「上に向かって歩いています」
「うしろあしのあしあとはどれ?」
 ・・・・・・

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こちらの横に並んでいる方が、後ろ足の足跡です。
「えー、上に進んでいるのに、足が逆になってるよー」

そうなんです。「ウサギは、跳び箱を跳ぶときのような足の使い方をしているんだよ。」
 

 2.雪の高さがあるから・・・・  木々の冬芽 

画像 積もった雪の高さがあるので、地面よりも積雪量の分だけ高い位置で木々の様子を観察できます。夏には見ることができない高さの枝の先も見ることができます。


 枝の先を見ると、ほらほら、なんだか動物の顔に見えませんか。この顔に見える箇所は、葉痕といい、葉をつけていた茎の根元のあとです。秋に葉を落とした場所です。おもしろいでしょ。子どもたちにこんな顔を写真等で見せ、実際に見ることができるとよいでしょう。

3.雪の下は、どうなってるの?

 雪の下でも植物たちは生き続けています。地面が見えるまで雪を掘ると・・・・植物たちが顔を出します。子どもたちには、驚きです。つめたくないのかなー???
 雪の中は、0度以下になることはありません。どんなに氷点下の気温でも、積もっている雪の中は、0度に保たれているのです。土が持つ地熱と0度以下に温度が下がらないことで、植物たちも微生物たちも凍ることなく生き続けているのです。 

冬の自然4

冬の自然5

 

4.冬の森で見かける「へー」のいろいろ 

冬の自然6
            【クマ棚】 
 クマは秋、冬に備えて食糧を蓄えます。大好物は、ブナの実やどんぐり、くりなど。木に登り枝を折って木の実を食べます。食べ終わるとその枝をお尻の下に敷くため、このような大きな鳥の巣のようになります。

冬の自然7
             【鳥の巣】
 秋には、木々の葉が落ちます。するとこのように鳥の巣を発見することがあります。夏には高いところにあっても、冬だと雪の高さでより近くで見ることができます。どんな材料でつくられているのか観察できるでしょう。

冬の自然8
              【野鳥】 
 冬の森は、木々の葉が落ちているため、鳥を観察するよい時期です。泣き声から、どこにとまっているのか容易に見つけることができます。冬鳥たちは繁殖期のため、よりきれいな羽を見ることができます。

冬の自然9
              【食痕】 
 ウサギの歯は鋭いので、刃物で切ったようなあとが残ります。食痕の周りには、ウサギの糞も見ることができます。
 動物によって食べる植物の種類の違いや、歯のあとの違いがあります。

冬の自然10
            【動物の落とし物】
 これは、メスのウサギの分泌物です。春が近づくとウサギの繁殖期になります。メスは雪の上にこの分泌物を残し、オスに自分の存在を知らせます。このにおいでオスは引き寄せられます。

冬の自然11
            【小さな虫】
 雪の上にも虫がいます。これは「雪虫」と呼ばれるセッケイカワゲラです。雪が積もる地方ならたいてい見ることができます。天気のよい日を選び、川の上流を目指して、雪上を歩いています。

 

5.本物に触れることのおもしろさ・大切さ

冬の自然12

 右の写真は、野ウサギのふんです。これを木の枝等でくずします。
 「においは?」と嗅いでみてもくさくありません。木の皮や、木の芽を食べているので、木の匂いがします。「わーきたない。」と言っている子どもも、匂いがないことは驚きです。「ほんとうに、においしないの?」と近づいてきます。本当に臭くないことがわかると、「どうしてかな ?」と興味がわいてきます。「何を食べているのかみてみるとわかるよ。」とふんの中味を見ることにワクワクします。

おわりに

 本物と出会うおもしろさ、感動は子どもたちをひきつけます。本で知っていること、聞いて知っていることが本物と出会うことでより強いインパクトをもった経験として子どもたちの体や心に残ります。そして、本物にふれることで、より好奇心が深まると同時に「知っている」ことが子どもたち自身の理解「わかった」になり、子どもたちの学びが深まります。冬の森は、本物の命と出会うチャンスがたくさんあります。子どもたちに、たくさんの本物の命と出会う場を作ってあげたいですね。

情報提供

国立立山青少年自然の家

2011年 9月作成

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