キャンプファイアー

キャンプファイヤーのまき組みをするときに皆さんはどんなイメージで薪組みしますか?

写真:岩手山をバックにして写真を撮ってみました

  学校での林間学校や集団宿泊訓練などでは、このようなまき組みをイメージするのではないでしょうか。(実際に来所団体さんがやっているまき組みを写真で撮れるとよかったのですが、シーズンも終わり、私が簡単に組みました。あくまでもこんなイメージとして見てください。)井桁の中身は実際もう少していねいに組むと思いますが、新聞紙を入れたり、段ボールを入れて燃えやすくして、さらに灯油を少しかけておくのが一般的なようです。

  この井桁を高く積み上げる薪組みは、かがり火からきているようです。(しっかり調べたわけではありませんから違うかもしれません。)多くの人がこの薪組みをイメージし、このような感じで実施していると思います。私が小中学生の時もそうでした。

  しかし、私は13年前のあるキャンプでのキャンプファイヤーに出会ってからこのかがり火型のまき組みをどんなものかなと考えるようになりました。実際私は、キャンプの指導者でつくった任意団体でキャンプを企画して子どもたちを募って実施していたのですが、このかがり火型のまき組みを13年間したことがありません。

  理由は、13年前のそのキャンプでスタッフをしていたある指導者が、アメリカインディアンの考え方について話された事がきっかけになったからです。言葉や文章が違うでしょうが確かこのような趣旨だったと思います。
「インディアンは、小さすぎる火も大きすぎる火も焚かない。小さすぎる火は暖まる事ができない。大きすぎる火は熱くて近づけない。」
と確かこんな感じの事を話されたと思います。全然、違っていたらすみません。

  「必要な物を必要な分だけしか必要としない。」「小さすぎる火も、大きすぎる火も無駄だ」という趣旨だと思います。何を言っているのかわからないかもしれませんが、火のことだけではなく、生きていく生活のすべてにおいてインディアンの根底にある考え方ではないでしょうか。「人間が人間以外の生物に、生きていくための無駄な事で影響を与えてはいけない。無駄に与えた影響はバランスをくずし、生きているすべての生き物が生きていけなくなる環境をつくってしまう。」ことを言っているわけです。「人間は自然の一部である。自然のバランスの中の一部である。」ということを何百年も前から知っていたのですし、それが尊いものだと考えていたということです。

  さて、話しがそれたような気がするかもしれませんが、そんな事はありません。簡単に言えば、この高く積み上げたかがり火型のファイヤーはインディアンの言う無駄が多すぎるという事です。炎も必要以上に大きくなりますし、明るくなります。高く積んだまきは燃え切る事はまずないでしょう。ファイヤー中はファイヤーキーパーが近づく事もできないくらい熱くなります。

  ただ、このまき組みを否定しているわけではありません。このような形でずっとやり継がれている事には意味があるはずです。日本では昔から比較的大きな火を焚くというと、警護の意味や、漁獲の際に周囲を照らしたり、通信で利用したり、お盆の迎え火、送り火、のろしなどがあるでしょうか。かなり大きな火といえば京都の大文字の火が有名です。これも起源は盆の送り火であろうとされ、かなり大きな火を焚く事になります。大きな火を焚く事に意味があるのだろうと思います。また、かがり火が映し出す幻想的な世界を楽しむといったイベント的な事は各地であるようです。

  そういった流れから現在のキャンプファイヤーのかがり火型のまき組みがあるのかどうかは詳しく調べてみないとわかりませんが、火を高く大きくしようと考えるのは自然なことなのかもしれません。歌にも「火の粉を巻き上げ、天まで焦がせ」と歌にもあります。

  しかし、環境教育がキャンプの目的に取り入れられるようになった現在、ガンガン火を燃やすこのタイプのキャンプファイヤーは時代に逆行しているように個人的には思います。

  そこで私が13年前に初めて出会ったキャンプファイヤーのまき組みを紹介します。

私が13年前に初めて出会ったキャンプファイヤーのまき組みを紹介します。

写真:薪組み

  これです。これは、ティーピー型と確か呼んでいたように思います。(調べたわけではないので名称が違うかもしれません。少なくとも井桁の中身はまちがいなくティーピー型です。)ティーピーというのは、インディアンが使うテントのことをいいます。テントの形がこのような形なのでティーピー型といいます。  

  初めて見る人はなんてちんけなのだと思うかもしれませんが実際にこれで十分です。燃え出せば参加者の表情だってよく見えます。これで約100人のキャンプファイヤーをやったこともあります。後はファイヤーキーパーの腕次第です。ファイヤーキーパーというのは、キャンプファイヤー中の火の管理をする人の事をさしますが、キャンプファイヤーの進行にあわせて儀式的な事をしているときはあまり火が燃え上がらないように、ゲームやスタンツの時は明るく、まとめにはいったら火をまた小さくするなど、キャンプファイヤー中の状況に合わせて火の調節をする大事な役目を果たす人のことをいいます。影の立役者ですね。

  さて、作る行程を実際に写真におさめましたので紹介したいと思います。

作る行程を実際に写真におさめましたので紹介したいと思います。

写真:薪組み

  ただし、今から紹介するやり方が正しいとか、このようにやらなければいけないということはありません。うまく組めてうまく燃えればいいと思います。

  1. ナタでまき割りをして新聞紙から火がつきそうなくらいの細さの物をいくらか用意しておきます。(まき割りの仕方、注意点等は省略させていただきます。)
  2. 新聞紙をまるめて置きます。今回は2分の1枚使いました。火を点火するところは、柔らかくまるめ、長持ちさせたいところはぎゅっと硬くまるめます。
  3. その上にすぐに火がつきそうな細いまきを乗せたり重ねたり、立てかけてゆきます。うまくティーピー型になるよう意識してください。真ん中に木の棒を立てておきそこに立てかけていくやり方や、上のとんがった部分をまとめて縛るやり方もあるようですが、私はそういうことをせずにいつもなんとかなっています。

  地面に板が敷いてあるのは、新聞紙やまきが湿気ないようにするためです。湿気そうもなければ必要ないでしょう。
   手前から棒が差し込んであるのはトーチを使って点火しようと考えている場合、トーチを差し込む穴を作るために差し込んであります。必要ない場合はこのようにしなくても良いです。

写真:薪組みの流れ

  • 徐々に太いまきを立ててゆきます。ある程度良く燃えそうな太さの物を立てた後なら太い薪を途中に立てても大丈夫
    でしょう。
     
  • 立てていくときにぴっちり隙間なく立てれば、燃えるのが遅くなります。隙間を多くすると早く燃えますし、早く明るくな
    ります。ただ、施設で用意してくれているまきはたいがい良く乾いていますから早く燃えます。ですので、ぴっちり詰め
    て組んでいくことが多いです。

写真:薪組みとナタの比較

  • 理想的には徐々に長いまきが用意できれば上のところがとんがってかっこいいと思います。
     
  • 適当なまきがあったのでとんがらせる事ができました。大きさがよくわからないと思いますので参考までにナタを置いてみました。

写真:またまた岩手山と

4. 井桁を組んで完成です。重ねる部分を少し削っておくと丸太がずれにくくなります。 点火口がふさがらない向きで丸太を置きましょう。3段くらいが適当だと思います。

  これを点火するとティーピーの中のほうから燃えているのがちらちら見えて、始めは、てっぺんから炎がシューッと音を立てて細くあがっていきます。なんともいえない火のおもむきが味わえると思います。うまくいけば、点火で最高の演出ができます。また、キャンプファイヤーでの火を最高に生かすためには、まわりの電灯や明かりは全て消しましょう。まわりからの影響を受けにくい静かな場所を選ぶことも大切な演出です。

最後に

写真:仲間とキャンプファイヤー

  キャンプファイヤーは、キャンプの苦楽をともにしてきた仲間たちと最後の夜を有意義に過ごす場です。どんなキャンプファイヤーが正しいとか良いということはないでしょう。

 そのキャンプがどれだけすばらしいものであったかキャンプファイヤーの様子を見れば分かるともいわれています。最後の夜を迎えるまでに、この夜は仲間たちとステキな時間、楽しい時間を過ごしたいと思えるような活動や体験ができたかどうかが重要かもしれないですね。

  暗闇とその中で燃える炎がその時間を過ごすキャンパーたちに最高の演出をしてくれれば良いなと思います。

ダウンロード用PDF

 キャンプファイアー(PDF/214KB)

情報提供

国立岩手山青少年交流の家

2003年作成

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